受験国語現代文の解き方:ライオンの勉強法

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明治大学 過去問解説 2020年 国語 現代文 (情報コミュニケーション学部)【大学受験過去問攻略 解答解説】

明治大学2020年情報コミュニケーション学部国語現代文過去問

明治大学情報コミュニケーション学部入試の国語(国語総合)では現代文が2題と古文(和歌含む)が1問出題されます。現代文と古文の両方で文学史が出題されることも特徴です。

 

現代文では1題目に硬質な評論文/論説文が出題され、2題目には小説または随筆が出題されます。

 

ここでは2020年の明治大学国語(情報コミュニケーション学部)の現代文1題目を見ていきます。

 

舟木亨「現代思想講義ー人間の終焉と近未来社会のゆくえ」からの出題で、ちょっとだけ変化球になっています。

 

おそらく「明治大学を受験するのであればこのくらいの変化球は打ち返せるようになってきてね」という出題者からのメッセージだと思って、解説していきます。

 

他大学を志望している人でも同様の出題がされる可能性はありますので練習と思って挑戦してみてください。 

 

それでは問題をお手元にご用意ください。

 

※このブログを初めて読む方は読解の方法を次の記事で解説していますので先にご覧ください。

受験国語勉強法 現代文の読み方と解き方

 

現代文唯一の公式=読解の3ステップ


必ず次の3ステップで読むことを忘れないでください。

明治大学国語現代文過去問読解の3ステップ

 

3ステップを踏み間違えないように、まずは読解ナビを穴埋めしていきましょう。

 

明治大学国語現代文過去問現代文読解ナビ

 

明治大学過去問 2020年 国語 現代文(情報コミュニケーション学部)のテーマ・二項対立・筆者のポジション

文章の冒頭に「暴力とは何であろうか?」とテーマが提示され、続いて「対比」というわかりやすい言葉が出てきます。

 

何を対比しているかというと「カリスマや慣習によって成り立っている社会」と「依法的支配によって成り立つ近代の社会」です。

 

社会学マックス・ウェーバーの言葉を引いています。

 

ここを見てテーマは「暴力」で二項対立は「カリスマや慣習によって成り立っている社会」と「依法的支配によって成り立つ近代の社会」と言いたくなるのですが、半分合っていて、半分違います。

 

おそらく出典の舟木亨「現代思想講義ー人間の終焉と近未来社会のゆくえ」全体を通しては「カリスマや慣習によって成り立っている社会」と「依法的支配によって成り立つ近代の社会」が対比されているのだと思います。

 

しかしながら、この文章を読み進めると後続の文章には「依法的支配によって成り立つ近代の社会」のことしか出てきません。

 

入試問題はどうしても一部分を切り取ってくる形となりますし、元の文章の筆者は自分の文章が部分的に切り取られて受験生に提示されるなどとは思ってもいませんので、出題者に都合よく文章を区切ってはくれません。

 

明治大学の出題者としては、「冒頭にちょっとひっかけがあるけれど、しっかり読めば何のことを書いているかわかるよね?」と受験生に問うているのだと思います。

 

出典の中に大きな対比があり、その一方の「依法的支配によって成り立つ近代の社会」について補足説明や事例説明をしている部分を切り取って出題しています。

 

文章は入れ後構造で書かれます。補足説明や事例説明においても文章の構造には変わりがありませんので、このような場合でも読解ナビを埋めていくことを目指します。

 

それではテーマは何かというと、暴力について書かれた全体の文章のうちの「依法的支配によって成り立つ近代の社会」についての補足説明部分が出題されているので、テーマは「近代の国家における暴力」です。

 

次に対立軸を探します。

 

第12段落に筆者自身が「混同しないようにしよう」とまとめています。

 

第一の暴力とされる「ルールを定める暴力」と第二の暴力とされる「ルールによって定義され、あるいは惹き起こされる暴力」です。

 

その後、筆者は共産主義革命の例を出しながら第一のルールを定める暴力≒革命、国家の簒奪が「威光を失った」と否定的な立場をとっています。

 

読解ナビ

1 本文のテーマは(近代の国家における暴力)である。

2 テーマについて(ルールを定める暴力)と(ルールによって定義され、あるいは惹き起こされる暴力)がある。

3 筆者は(ルールを定める暴力の威光が失われた)という立場を取る。

※筆者が第一の暴力が力を失ったと述べているからと言って、必ずしも第二の暴力が素晴らしいといっているわけではありません。

 

 

 

明治大学過去問2020年 国語 (情報コミュニケーション学部)の問三

空欄Ⅰは二項対立のうちの第二の暴力の説明箇所にありますので、①想定外の破壊的現象が正解です。

 

ルール=想定です。

 

明治大学過去問2020年 国語 (情報コミュニケーション学部)の問四

傍線部Aは犯罪者が示している「みせしめ」は第二の暴力を示しているわけではないと言っています。

 

後述で「ルールという形式をもった命令」と区分しています。

 

犯罪者のみせしめはこの文章で論じていることの範囲外にあるということです。

 

明治大学過去問2020年 国語 (情報コミュニケーション学部)の問五

 

筆者が分類している第二の暴力は第一の暴力に基づいて発生していますが、第一の暴力は何に基づいて発生しているでしょうか。

 

ルールの制定をめぐってルール無視の中で争われた結果、事後的に暴力とみなされ、そして隠されるという一連の流れが傍線部Bのあとに国家成立の過程(第一の暴力)として説明があり、第12段落で筆者が自らまとめています。

 

その問題提起となる起点が傍線部Bの段落です。

 

正解は選択肢③です。

 

明治大学過去問2020年 国語 (情報コミュニケーション学部)の問六

一つ前の「合法的」に対応する選択肢③が正解です。

 

明治大学過去問2020年 国語 (情報コミュニケーション学部)の問七

ルールを無視したものが争いに勝ち、自らのルールを制定していく第一の暴力の過程が述べられています。

 

選択肢④が正解です。

 

明治大学過去問2020年 国語 (情報コミュニケーション学部)の問八

直後の段落に説明があります。

 

選択肢②が正解です。

 

明治大学過去問2020年 国語 (情報コミュニケーション学部)の問九

最終段落に書かれている選択肢②が正解です。

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

文章構造を理解する上での変化球としてあえてこの問題を選んでみました。

 

個別の大学の入試問題としては、文章自体は難しいことが書かれているのだけれど、問題を解くうえでは文章全体の把握は必要なく、実は傍線部前後を読めば解けてしまう問題や単語などの知識で溶けてしまう問題が多かったりします。

 

それは個別の大学の入試問題は受験生の学力を相対的に図るものではなく、合格者と不合格者の二つに分けることを目的に作られているからです。

 

センター試験は受験生の学力を相対的に図るためにとても質の良いうまく設計された問題が毎年出題されています。

 

現代文読解のトレーニングとしてはセンター試験をまず手に取ってみると良いでしょう。

 

現代文の本質的なトレーニングとしてはやはりセンター試験の過去問がおすすめです。

 

過去問は決して「最後の腕試し」ではありません。

 

効果的な過去問の使い方をしてほしいと思っています。

 

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