国語の勉強に必要なこと
現代文には具体的に単語や文法のように高校で習う暗記事項はありません。
文法は中学までに習った国文法が基礎となります。
また、漢字については高校生として身に付けるべき漢字はありますが、英単語に比べれば覚える作業は大幅に少なく、合否に直結することも少ないです。
人によっては日々の読書活動などで十分な水準が身についていることもあります。
実は現代文は得点アップのために勉強する上でとてもコストパフォーマンスが高い科目です。
人によって勉強のスタート地点が異なりますので、詳しく見ていきます。
現代文の勉強の進め方
1 中学校レベルの国文法
2 中学校レベルの漢字、慣用句
3 読解(選択式や穴埋め)
4 読解(記述)
1と2は意外に思う人もいるかもしれませんが、国語も語学ですので、英語と同じように文法や単語は大切です。
国文法の場合は中学校までに学習しますので、復習する場合は高校受験向けの国文法参考書を見返すと良いでしょう。
漢字や語句についても、中学生レベルのところで躓きがあると、読解練習に移った時に非効率になってしまします。
逆に高校生レベルの漢字や慣用句であれば、読解練習をしながら学習を進める方式で問題ありません。
英語と比べれば自然と身についている単語が圧倒的に多いので、わからなかったものを適宜ノートにまとめるなどして覚えて行ってください。
3と4は本質的には同じで解答の方式がことなるだけですが、記述問題にアレルギーのある人も多いと思いますので、選択式や穴埋め問題から始めてみてください。
現代文で気を付けないといけないのは、選択式問題で正解の選択肢の記述内容を記述式問題でそのまま書けば合格点を取れるかと言われればそういいきれないところです。
選択式問題の選択肢は受験生を迷わせるようにわざと曖昧な言い方を残したり、回りくどい言い方を使ったりします。
記述式問題に解答するときにはシンプルで簡潔な記述で解答することが求められます。
ただし小手先のテクニックではなく自身の力で選択式や穴埋め問題を解けるようになっていれば、記述問題についても方法論を理解すればすぐに解けるようになります。
どこからスタートすればよいか【受験対策トータル3か月で完結】
国語がもうどうしても苦手だ。
何を書いてあるかさっぱりわからない、という人は1からスタートしましょう。
といっても2週間もあれば国文法の復習は終わるはずです。
なぜなら普段意識せずに使っている国文法を参考書などで改めて確認するだけだからです。
次に学校の教科書を読んでいて3割程度わからない語句があるという人は2からスタートしましょう。
やはりわからない語句がこれだけあると正しい読解は難しくなります。
部分的に正解できることはあっても、安定的に高得点を取ることが難しくなります。
語句の勉強は2週間集中し、残りは3以降のステップと並行して行ってください。
漢字や慣用句の勉強ばかりに時間を費やすのは非効率になってしまいますので、いとど2週間で中学校漢字の参考書などをざっと一周し、復習は3のステップと並行して進めていきます。
教科書の文章がある程度読めるという人は3からスタートします。
ここに1か月程度時間をかけます。
くれぐれも「問題を解くためのテクニック」ではなく「文章を理解するためのテクニック」を身につけてくださいね。
といっても周りのクラスメイトなどが「問題を解くためのテクニック」に没頭する中不安を感じることがあれば、おまじない程度で理解しておくことは良いと思います。
4のステップも1か月かけましょう。
ここには志望校の過去問を解く時間も含めます。
過去問を受験本番直前の模試のような形で使いたがる人が多いのですが、過去問は相手を知るために使うものです。
早めのタイミングでどんどん解いていきましょう。
1~4で合計3か月です。
1~4のステップはそれぞれ参考書1冊のイメージです。
他の科目との兼ね合いでどれくらい時間が取れるかによりますが、コンスタントに勉強できれば現代文はそれほど時間を要する科目ではありません。
3か月で志望校合格に必要な力を身につけることができますし、現代文が苦手な生徒もギリギリからの逆転を目指せる科目です。