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現代文の指示語を解説【指示語の基礎を簡単に理解できる例題で練習】

【現代文の基礎】指示語の練習【簡単に理解できる例題】

現代文が解けないと悩んでいる人は指示語の攻略を心がけて

現代文が解けないと苦戦している人に多いのは、指示語を読み飛ばしてしまう人です。

 

指示語とは「あれ、それ、これ」など前に出てきたものを指し示し、表現の繰り返しをさけるための語です。

 

通読する時になんとなくわかったような気になってしまいがちで、実は結構曲者だったりします。

 

しかし指示語の指し示すものをしっかり理解して進まないと、今何について述べられているのかがわからなくなります。

 

書かれていることがボヤっとしかわからないと、人間の脳は想像でそのギャップを補おうとします。

 

これが正確な読解を妨げる大きな要因です。

 

最初は時間がかかるかもしれませんが、指示語が出てきたらそれは何を指しているのか一つ一つ確認しながら次に進む癖をつけましょう。

 

練習としては講演やスピーチの原稿から始めると簡単

書かれた文章と話された言葉を比べると、話された言葉の方が文章の構造はシンプルです。

 

ですので、現代文が苦手な人は講演やスピーチなどの原稿を入手し、その中に出てくる指示語が何かを探し、しっかり理解してから次に進む練習をすると良いと思います。

 

試しに一つ例題を出したいと思います。

 

キングコング西野亮廣さんが2019年に近畿大学の卒業式で記念講演を行いました。

 

この講演の一部を抜粋します。

 

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そこで、ディズニー映画が一体どれぐらいヒットしているのかを知りたくて、ディズニー映画の収支表のようなものを見たら…(1)あの人達、メチャクチャ売れてるんです。

 

皆さん、ご存知ですよね? 『ベイマックス』とか、『アナと雪の女王』とか。

 

僕は来年、(2)ここに挑まなきゃいけないのかと思うと、膝がブルブル震えてきたんですけども、ずっと、(3)その表を見ているうちに、ディズニー作品の弱点に、ついに気がついたんです。

 

(4)それは…『ジャングル系の時、ちょっと弱め』。

 

なので、ディズニーがジャングル系の作品を出してきたら、『そろそろ西野が出てくる』と思っていただけると助かります。

 

(5)そういうセコいやり方で、ディズニーに挑もうと思っております。

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(1)~(5)まで5つの指示語を拾ってきました。

 

それぞれ何を指していてどのような言葉に置き換えられるかわかりますでしょうか。

 

答えは次のとおりです。

(1)ディズニー

(2)『ベイマックス』とか、『アナと雪の女王』(の売り上げ)

(3)ディズニー映画の収支表

(4)ディズニー作品の弱点

(5)ディズニーがジャングル系の作品を出してきたら(勝負する)

 

同じような読み方を現代文の勉強をするときにも心がけてください。

 

徐々に慣れてくればスピードも上がってきて、意識しなくても自然とできるようになります。

 

現代文になると指示語がわからなくなってしまう原因

スピーチ原稿の書きおこしを例題に練習してみましたが、「実際の問題はもっと難しいよ」と思った人もいると思います。

 

実際、入試で出題される場合、指示語はもっと複雑になります。

 

なぜかというと、一般的に口で話している時よりも、文字で書いている時の方が指示語とその指されていることの距離が遠くなる傾向にあります。

 

人間話している時は音でどんどん進んでいってしまいますが、文字で書かれていれば自分の理解できるペースで読んでいますし、読み返すこともできます。

 

また、文章を書くときには同じ言葉をあまり繰り返さない方がきれいであると見なされます。

 

そのため、言葉で話している時よりも文章の方が指示語が登場する回数が多くなりがちです。

 

その結果難しく感じてしまうようになるのです。

 

でも基本は一緒ですので、基本に忠実に、徐々に慣れていってください。