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入試制度は旧センター試験から共通テストに変わりましたが、問題の出題形式や傾向としてはこれまでの内容踏襲となりました。

 

よって解き方もこのブログで紹介してきた通り定石の方法です。

 

評論文の読み方/解き方は次の記事で解説しています。

 

受験国語勉強法 現代文の読み方と解き方 - 受験国語現代文の解き方:ライオンの勉強法

 

2021年の現代文第一問でも現代文読解の3ステップに沿って、読解ナビを埋めていきましょう。

 

大学入学共通テスト評論文読解の3ステップ

 

大学入学共通テスト評論文読解ナビ

2021年大学入学共通テスト国語第一問 問1

漢字問題について解説は割愛します。

 

今回の問題で難しいと感じた人はサッと集中的に勉強してしましましょう。

 

入試 漢字マスター1800+ 四訂版 (河合塾シリーズ) 

 

漢字が並んでいるだけでなく、例文を使って文章の中で漢字を理解できるようになっている、現代文の読解力を養ってくれる参考書です。 

2021年大学入学共通テスト国語第一問 問2

問2から読解問題に入ります。

 

第三段落に傍線Aが引かれていますが、ここまで問題文のテーマは何か探しながら読み進めてください。

 

第一段落に「フィクションとしての妖怪、とりわけ娯楽の対象としての妖怪は、いかなる歴史的背景のもとで生まれてきたのか。」と問題提起されています。

 

絶対ではありませんが、このように筆者自らが問いを投げかけているものは、問題文のテーマであることが多いです。

 

次の記事でも解説している通り、「評論文・論説文」というのはある事柄について論理的に説明することですので、疑問→解説の流れは非常に自然な流れとなります。

 

ただ、この第一段落の一文だけで決定できませんので、周辺から補強材料を探します。

 

テーマであるからには、問題を投げかけるだけでなく、なぜその問いを立てたのかを筆者は説明します。

 

第二段落ではフィクションとしての妖怪が近世中期以降に娯楽である文芸作品や大衆芸能の中に取り込まれてきたことが書かれています。

 

また、問題文冒頭の説明に出てくる出典書名『江戸時代の妖怪革命』(香川雅信)とも合致します。

 

「革命」ということなので、江戸時代に妖怪について何か大きな変化があったのだということがタイトルから予想されます。

 

第二段落までで、おそらくフィクションとしての妖怪が娯楽の対象となったこと=革命なのだと推定できます。

 

ここで読解ナビの1が埋められます。

 

読解ナビ1 本文のテーマは(フィクションとしての妖怪)である。

 

評論文は二項対立の形で書かれています。

 

二項対立とは、筆者が主張したい事柄について、対立する項目を立て、比較検討していくことで、最終的に筆者の主張に導いていく論述の方法です。

 

読解ナビ2ではこの対立項を探して埋めましょう。

 

フィクションとしての妖怪(そもそも妖怪はフィクションですが)の中に娯楽の対象としてのカテゴリがあります。

 

もう一つどんな妖怪について述べられているでしょうか。

 

ちょうど傍線Aの箇所ですね。

 

民間伝承としての妖怪です。

 

科学の発展に伴って様々な自然現象の仕組みが解明されてきましたが、科学の発展していない時代には人々は妖怪を持ち出すことで自然を理解しようとしてきたんですね。

 

なのでこの民間伝承としての妖怪にはリアリティがあると書かれています。

 

娯楽の対象としての妖怪は、作品を面白くするために生み出されるものなので、反対にリアリティはありません。

 

さて、これで読解ナビ2も埋まりました。

 

読解ナビ2 テーマについて(娯楽の対象としての妖怪)と(民間伝承としての妖怪)がある

 

ここまで理解できれば、問2はもう答えが出ています。

 

正解は1です。

 

間違いやすい回答としては2があるかもしれません。

 

2は何が違うかというと、「リアリティ」を伴っていないからです。

 

民間伝承としての妖怪は、日常の「意味の体系の中に回収」する装置なので、「フィクションの領域」の中で「とらえなおす(=異なる意味を与える)」のは間違いとなります。

 

第四段落からは「妖怪に対する認識が根本的に変容」すること=革命に話が写ってきています。

 

2021年大学入学共通テスト国語第一問 問3

この設問は本文のテーマの理解を直接的に聞いているわけではないのですが、少し内容が難しい第6段落から第9段落をしっかり読んでついて来れているかを確認する問題です。

 

問題自体にはひっかけなどはないので、落ち着いて読んでください。

 

正解は2です。

 

2021年大学入学共通テスト国語第一問 問4

なぜ妖怪革命が起こったのか?について書かれている部分です。

 

近世以前の妖怪に付された記号は神に付与されたものでしたが、近世に認識の変化が起こり、人間自ら妖怪に記号を付すようになりました。

 

このことを妖怪の表象化と言っています。

 

正解は神の手から人間の手へという変化が表現されている2です。

 

注意しなくてはならないのは、あくまで人間が記号を付与するようになったというだけで、因果関係不明な事象を人間が支配できるようになったとか、人間の性質を妖怪に投影するようになったとは言っていないことです。

 

選択肢4と5は間違いやすい選択肢だと思います。

 

2021年大学入学共通テスト国語第一問 問5(i)

本文の構成を整理させる問題ですので、読解ナビ2まで作れていれば迷わず解けるはずです。

 

正解は4です。

 

 

2021年大学入学共通テスト国語第一問 問5(ii)

第15段落以降の内容が理解できているか問う問題です。

 

一般的な議論にありがちな「無知蒙昧な時代から科学の時代へ」という単純な移行で終わらないのがこの問題文の面白いところです。

 

正解はⅢに入るのが3、Ⅳに入るのが4です。

 

この辺りはぜひ大学入学後に勉強してほしいところですが、近代に入ると「近代合理主義(近代理性主義)」が支配的となり、それに反射されるように非合理的で非理性主義的な「私」が浮かび上がってきたのです。

 

合理主義で理解できない、認識の枠組みを超えたものとして、「私」がかつての妖怪と同じ地位を占めるようになったのですね。

 

このような時代になり、西欧では私小説が隆盛します。

 

日本でも明治時代になると西欧から輸入する形で私小説を書くよう試みられます。

 

2021年大学入学共通テスト国語第一問 問5(iii)

近代に現れた「私」は何かを確認する問題です。

 

因果関係の理解を超えた私、そしてそれはとてもリアリティがある様子が描かれている選択肢を探してください。

 

正解は2です。

 

 

2021年大学入学共通テスト国語第一問 筆者の主張

さて、実はこの出題されている範囲には筆者の主張はありませんでした。

 

本文の最後が「以上が〜妖怪観の変容のストーリーである。」となっているように、出題されている範囲では「妖怪観がどのように変容してきたのか」が説明されています。

 

ですので、この範囲だけを見れば、評論文というよりは説明文と言えるでしょう。

 

入試問題は書籍や論文の一部が切り取られて出題されますので、元も書籍や論文では何かを評論していても、入試問題として切り取られた部分だけを見ると、全体テーマには触れられず部分テーマだけしか見えないことや、結論がないこともあります。

 

ですが読み方としては同じです。

 

出題者は受験生に「二項対立を理解して欲しい」と思って切り取る箇所を探すので、読解ナビのどれかが欠けていることはあっても、まったく違う読み方をする文章を出題することはありません。

 

大学共通テストになってもセンター試験と対策は同じです。

 

現代文(国語第一問)攻略のためには、評論文読解の基本のキを身につけるように学習しましょう!

 

 

今年の受験生は直前期の勉強はこのページを参考に

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