学校や塾で習った現代文はどうやって復習すればよいか
学校や塾の授業では先生が文章に書かれている内容を教えてくれます。
「筆者の主張はこうです。」というのを先生が種明かししてくれるのです。
そこに暗記事項は無いのですが、ついつい「この文章で筆者はこう言っている」ということを復習で暗記してしまう生徒が多くいます。
英語の単語や数学の公式を暗記するのであればいざ知らず、現代文で入試本番に全く同じ文章に出会うことはほぼ無いと考えられますので、その文章に書かれている筆者の主張を覚えることには何も意味がありません。
現代文の勉強方法はわかりにくい
ではなぜそうなってしまうかというと、現代文の勉強方法がわかりにくいことが理由として挙げられます。
目立った暗記事項がありませんので、授業ノートに書かれている内容を振り返って、それをなんとなく覚えるという勉強方法に落ち着いてしまいがちです。
しかも、中間テストや期末テストなどの定期試験ではその勉強方法で得点が取れてしまうため、なかなか勉強方法の修正に踏み出すきっかけがありません。
また、教える側の先生も、文章の構造や読解方法そのものではなく、筆者の主張やそれにまつわる背景知識を教える方に注力しがちです。
それは教育者として世の中で議論されていることを若い生徒たちに伝え、社会に出てから確かな目をもって生きていってほしいと願う気持ちから出ていますので、全く悪いことではありません。
私も同じように背景知識を教えることは好きですし、そこで教えた考え方が生徒たちの人生のどこかの場面で思い出されて役に立ったらいいなと思います。
しかし背景知識をいくら覚えたところで文章の読解力は上がりません。
読解力を上げるには文章がどのようなルールで書かれているかを知り、そのルール=レール通りに読む方法を学ぶ必要があるのです。
現代文の復習は暗記2:読解6:背景知識2の割合で
それでは実際どのように授業の後の復習を行えばよいでしょうか。
まず、文章中に出てくる語句や表現でわからないものがあれば調べましょう。
漢字は書けるように練習しましょう。
これでおよそ2割程度です。
メインは読解に充ててください。
それは先生が教えてくれた筆者の主張やその理由を覚えるのではなく、いつもこのブログでお伝えしているように、読解ナビを穴埋めし、穴埋めしながら具体例や補足事項がそれぞれどちらの側にあるのかを仕分けしていくことです。
授業中には先生がなんとなくこれを代わりにやってくれますが、いざ家に帰った後に自分で改めて行うことで、やり方が身に付きます。
最初は授業の記憶を支えに勉強していけば、いずれ支えなしでも一人でできるようになります。
読解6割くらいでしょうか。
最後はリラックスしながら背景知識を覚えたり、疑問に思ったことについてインターネットを調べたり、人名が出てきたらその人について調べてみてください。
これが残りの2割です。
”読解内容”ではなく”読解方法”を学ぶということを忘れないでください。