現代文で点数を上げるためには戦略が必要
現代文で勉強方法がわからず、なかなか得点を上げられなくて悩んでいる人も多いと思います。
日ごろの学校の授業では音読し、先生が内容を解説、漢字の宿題が出て、次の授業でミニテストのような形が一般的かと思います。
定期テストではノートを見返せば文章の解説がすべて書いてありますので、それを覚えてテストに臨むことになりますが、入試では初めて見た文章を読んで問題に答えていくことになるので、定期テストと同じ勉強方法は使えません。
そのようななか受験勉強をするにあたり思いつくのがどんどん新しい文章を読んで背景知識を覚えていくという暗記型の勉強方法になってしまいます。
しかしこれでは本当に得点がアップするかどうかもわかりませんし、そもそも国語力を上げる勉強ではありません。
以下では目標点数を参考値としながら勉強方法を段階を追って見ていきましょう。
漢字と慣用句を覚えて20点GET
漢字や慣用句の意味を聞いてくる問題はよく見かけますが、そこで得点を稼ぐという以上に、文章自体を読む力を向上させます。
また、入試問題には文章のごく一部だけを読めば正解がわかる問題も出されますので、長文全体の意味がつかめなくても、設問に係る一文だけを読むことが出来れば得点できることがあります。
一文の中に何個もわからない漢字があってはそれも叶いませんので、学力のベースとして漢字や慣用句を押さえておきましょう。
国文法を押さえて50点GET
「傍線部にそれとあるが、何を指すか答えよ」のような指示語の指し示すものを聞いてくる設問に対処するためには国文法を身に付けておく必要があります。
国文法の勉強とは主語と述語の関係を主として修飾語、接続詞、指示語などを学ぶことです。
特に主語と述語をしっかり押さえながら読むことは長文全体を理解するために不可欠です。
文章を読みながら今読んでいる文の主語が何かを意識していない人は実はとてもたくさんいます。
そのような読み方では、文章全体を読んでいるつもりになっているだけで、実は単語レベルで拾ってきて頭の中でなんとなくつなげている、雰囲気読解になっています。
そうするといつまでも得点は伸びませんし、たまたま雰囲気が当たって模試で高得点が取れたとしても、実力ではありませんので、次回の模試ではまた下がってしまうでしょう。
英語で英文法が大切なように、現代文にも国文法が大切なのです。
意味段落問題を攻略して80点GET
ここからは読解力が必要になってきます。
意味段落問題とは、一つの意味段落がどんな役割があって、それが筆者書いたの文章構造のどの位置にあるか受験生が整理できているのかを確認する問題です。
もし漢字や慣用句などの知識問題が5問あるとしたら、一番多い出題のパターンは4つが意味段落問題、1つが全体のまとめ問題となっているパターンです。
これは出題されている文章の意味段落が4つあり、それぞれの意味段落に意味段落問題を出し、最後の問題で文章全体について聞くというものです。
最後の問題は記述問題になっていることも多いです。
意味段落問題はその周辺だけ読んでいても実は解くことができません。
きちんと全体を把握した上で解答しないと、例えば選択肢の中に引っ掛け問題が忍び込んでいて引っかかってしまうことがあります。
よくある例だと、引っ掛けの選択肢は確かにその意味段落に書かれていることと同じことが書かれているんだけれども、その内容は実は補足だったり事例部分などの論理の枝葉部分の内容であって、その意味段落の役割ではないものだったりします。
意味段落の役割を理解するためには文章全体を読解する力が必要です。
まとめ問題を答えて論説文/評論文マスターへ
入試で満点を取れることはそうそうありませんので、これができれば100点満点が取れるとは言いませんが、まとめ問題に正解できるようになれば、国語でかなりの高得点が計算でき、得意科目にすることができるでしょう。
実際、論説文/評論文を得意科目にすることは可能ですし、知識をベースにした科目ではないので、得点が乱高下することもありません。
受験で得点が計算できる科目をもっていることはとても大切です。
複数科目の合計点で競うのが受験です。
すべてが得意な受験生というのはいません。
みんなかならず苦手科目を持っています。
そういった苦手科目をカバーするのは、安定した得点が計算できる得意科目です。
まとめ問題とは、文章のテーマ、どのような観点で比較が行われたのかを踏まえ、筆者の主張を答えさせるものです。
選択肢の場合はそれらの要素が入っている選択肢を選び、記述式の場合は自分で書き込みます。
筆者の論理構造を少ない字数で再現するので、聞き方が異なるだけで、結果的に要約問題とほぼ一緒なことも多いです。
習熟するためには反復練習が必要ですが、現代文の勉強で目指すべき到達点はここです。
現代文(論説文/評論文)を得意科目にしたい人はここまで目指しましょう。